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意外と知らない介護業界のこと。
「介護って大変じゃないの?」そんなイメージがひっくり返るかもしれません。
業界のこと、きらくえんのこと、ちょっとのぞいてみてください。
日本人の寿命は年々延び続けています。
「令和2年版高齢社会白書(内閣府)」によると、全人口における65歳以上の高齢者の割合(高齢化率)は28.4%になったと発表されました。国民の3.5人に1人が高齢者ということになります。
高齢化率はさらに20年後、35.3%となり、30年後には37.7%と推測され、本格的な超高齢社会が到来します。
2000年から始まった介護保険制度は、社会全体で介護が必要になった高齢者を支えようという目的があります。
日本では、労働人口が年々減り、また多くの産業で働く人が減る一方で、医療・介護業界では、右肩上がりに働く人が増えています。
高齢化率が上がれば、介護サービスの需要が増え、介護業界で働く人がますます必要となっていきます。
今後このように社会で必要とされている介護業界と、きらくえんの取り組みをご紹介します。
“介護”と聞くと「体力的にきつそう」「給与が低そう」「無資格・未経験ではできないだろう」とイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、実際にはそうではありません。これらのマイナスイメージを変える、現場の取り組みについて紹介します。
“介護”と聞くと「体力的にきつそう」「給与が低そう」「無資格・未経験ではできないだろう」とイメージする方が多いのではないでしょうか。しかし、実際にはそうではありません。
これらのマイナスイメージを変える、現場の取り組みについて紹介します。
介護する側、される側双方にとって、安全で安心な、持ち上げない・抱え上げない・引きずらないケアのことです。
「持ち上げない介護=ノーリフト®」とは、オーストラリア看護連盟が、看護師の腰痛予防対策として、1998年にスタートさせたことに端を発します。人力のみの移乗を禁止し、患者さんの自立度を考慮して福祉用具を活用しようという考え方です。(日本ノーリフト協会ホームページより引用)
福祉用具や福祉機器を使用したケアだけが、ノーリフティングケアではなく、ケアの際の身体の使い方や作業環境を工夫していくことも大切です。
また、「リフトや福祉用具がない」「リフトはあるが使いこなせていない」という状況にならないために、きらくえんでは、各施設に理学療法士や作業療法士などのセラピストを配置し、リフトなどの福祉用具を積極的に導入して、技術を磨く研修を行っています。
このような取り組みが評価され、KOBE須磨きらくえんは《2018年度ひょうごノーリフティングケアモデル施設》の認定を受けました。
「給与が低そう」と思われる介護業界ですが、介護の現場で働く職員には処遇改善を図るための手当てがあります。きらくえんで支給している手当や給与モデルについて紹介します。
昇給制度やスキルアップ研修、キャリアアップ制度など、職場環境改善の取り組みを行っている事業所へ付与される手当です。手当は賃金として職員へ還元することを義務付けられています。
きらくえんは、5段階の中で、一番高い加算率をとっています。
技能・経験のある介護職員等(介護職員、看護師、理学療法士、作業療法士、事務員等)の処遇改善を目的としたもので、手当は賃金として職員へ還元することが義務づけられています。(一部の事業を除く)
夜勤手当(1回/4,700円)、時間外手当、住宅手当(家賃の3分の1支給/上限2万)、扶養手当、通勤手当、年末年始手当
新卒のみ:一人暮らし支援金(10万)、就職準備金(5万)
一般企業(中小企業)の年齢別の正社員・正職員賃金と、きらくえん職員の年収(大卒/介護職)を比較しました。『令和元年賃金構造基本統計調査』の賃金は、月収データを12か月分で計算したものです。
図をご覧いただくと、きらくえんの年収は一般企業を上回っていることがわかります。A~Cのきらくえんの年収には、上記で紹介した介護職員処遇改善加算が含まれており、リーダーに昇格するとリーダー手当がつきます。また、きらくえんでの勤続年数が10年以上になると、介護職員等特定処遇改善加算の対象となり、給与はさらにあがります。
「給与が低そう」そんなイメージが少し変わったのではないでしょうか。
きらくえんでは、入職前の実習(新卒のみ)、入職後もさまざまな分野の研修があるので、未経験でも、資格がなくてもチャレンジできます。もちろん、入職後に資格取得を目指してステップアップしている人もたくさんいます。
入職前体験実習(新卒)、入職時研修や援助基礎研修では、食事・入浴・排泄ケア、持ち上げない介護(ノーリフティングケア)、認知症ケア、医学知識など、座学だけでなくグループワーク等を通して学ぶ研修がたくさんあります。
新人の職員が安心して一人で仕事をしていけるように支援する教育制度です。2~4年目の先輩職員が新人職員とペアを組み、マンツーマンでサポートします。無資格、未経験でも安心して働けるサポート体制です。
介護職員の専門性の向上やキャリアアップ支援を目的に《介護実務者研修》の受講を支援しています。また、介護福祉士やケアマネジャーなどの資格取得をした職員、永年勤続の職員(10年目から5年ごとに)には賞金が贈られます。
介護職員として働くうえで、必要な介護過程の展開や認知症などについて学ぶことができ、介護の専門家として生涯働き続けるためのスキルを磨くことができます。
実務経験3年 + 介護実務者研修終了 で介護福祉士国家試験の受験資格が取得できます。
社会福祉法人とは、日本が終戦後に公的な社会福祉事業を進めていくために、1951年に制定された公益法人のことです。介護保険制度が始まる2000年以前は、高齢者の介護や福祉は、行政以外では主に社会福祉法人が担ってきました。
介護保険制度がスタートすると、特別養護老人ホーム以外の介護事業は、営利企業なども実施することが可能となり、地域の要介護者に対する介護サービスは、営利企業や非営利法人などによって提供されています。
社会福祉法人に求められているのは、地域のための公益的な活動を、安定的に事業を継続することです。また、介護サービスのみに限らず、質の高い福祉人材の養成や、地域のための公益的な活動、災害時などに専門性を発揮できる福祉拠点として、地域貢献が期待されています。
きらくえんは、1982年12月に法人認可を受け、翌年4月に最初の特別養護老人ホーム喜楽苑を開設して以来、兵庫県内5か所で高齢者福祉事業を展開してきました。当初は特養ホームの職員25名でスタートしましたが、ノーマライゼーション理念の実践を繰り広げ、今やその価値観を共にする職員数は約750名を超える規模となりました。私たちの理念を具体化する運営方針は「人権を守る」と「民主的運営」です。お年寄りの人権だけではなく、職員の人権も守ります。また、私たち社会福祉法人は公益的な法人であるため、地域の社会資源として地域に根差し、地域に開かれた「民主的運営」を実践しています。これからも、理念の具体化をさらに進めるとともに、安定した経営に努めていきます。また、「命」「暮らし」「人と人、地域」さらには「世代」「文化・芸術」「自然と歴史」「世紀」をつなぐ存在として歩み続けていきたいと思っています。
また、きらくえんのノーマライゼーション理念は、地域のすべての人を対象とし、「地域の中で、一人の生活者としてのくらしを築く」ための具現化を目指しています。施設で暮らすお年寄りのケアや暮らしの環境をより良くすることはもちろん、在宅で暮らす高齢者への支援にも力を入れています。また、見守りサービス「兵庫県式24時間LSA地域見守り事業」や、地域の人たちが集う喫茶店やギャラリーを運営する「地域交流事業」などの公益事業を実施し、大規模災害時などでもいち早く福祉サービスを復旧するための事業継続計画(BCP)を策定するなど、地域に必要とされる社会福祉法人を目指しています。